後半も大津が押し込み、50分、53分と左右のクロスからチャンスを作る。これらはゴール前で合わなかったが、54分、畑からのボールに抜けた舛井が獲得したPKを山下が決めて3-0。

 「点を取るためだけにサッカーをしているような男」と山城監督が評する山下は、その後57、58分と続いた決定機こそ逃したものの、59分、嶋本からのパスに抜け出し、ルーテル学院のGK久保田大翔もかわして左足でファーに流しこみ、ハットトリックを達成。

 4点ビハインドを負ったルーテル学院も反撃に出るが、奪ったボールを前に運べず、長いボールを送っても前線になかなか収まらない状況で、フィニッシュまで持ち込めない苦しい展開が続く。これに対して大津は、五嶋夏生、村上慶のセンターバック2人が冷静に声をかけ合いながら自陣深くまでの侵入を許さず、その後も交代出場した岩中翔大、山下虎太郎、松本昌大が得点を重ね、終わってみれば8-0の大勝。磐石の戦いぶりで決勝進出を決めた。

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▽第103回全国高校サッカー選手権熊本予選
第103回全国高校サッカー選手権熊本予選