同点ゴールに沸く北陸

 それでも諦めずに得点チャンスを伺うと35分には北陸のDF裏に落ちたボールを平田がシュート。この一撃はGKに阻まれたが、杉田が無人のゴールに押し込んだ。福井商は待望の先制点を守り切りたかったが、試合終了間際の40+3分には吉田がゴール前に入れたボールのこぼれ球をMF20西岡幹太(2年)に押し込まれ、同点となった。

 延長戦でも決着がつかず、試合はPK戦までもつれた。両チームともにGKが1本を止めて迎えた5人は先行の北陸が成功。後攻の福井商業、DF6谷田月波輝(3年)のキックは枠の上の逸れ、北陸の勝利が決まったかのように思えたが、GKがキックの前に動いたと判定され、蹴り直しとなった。難しい状況で谷田は2度目のPKを蹴ったが、「やり直しになって、もう持っているなと思いました。思いっきり蹴るしかないという感じで突き刺した。迷わず降りぬこうって」ときっちり決めて勝利の望みを繋いだ。迎えた7本目は谷口空が北陸のキックを止めて勝負あり。1-1(PK:6-5)で勝利した福井商が決勝進出を果たした。

(文・写真=森田将義)

▽第103回全国高校サッカー選手権福井予選
第103回全国高校サッカー選手権福井予選