福井商 vs 大津

 ボールをテンポよく動かしながら、あの手この手を駆使して福井商の守備陣を揺さぶる大津の“根気強さ”が結実したのは36分だ。DF3野口悠真(3年)からの右クロスにMF6兼松将(3年)がジャンプ一番、正確に頭でとらえ、ゴール右隅に決めた。

 「自分のところにいいクロスが何度も入ってきたけれど、思うように得点できず、申し訳ないと感じていました。でも、焦れずにやり続けることが大事でしたし、それが結果につながりました」(兼松)

 後半に入ってからも積極的に仕掛ける大津が、効率よくゴールを重ねていく。タクトを振るのは卒業後、来季J1復帰の清水エスパルス入りが内定しているMF10嶋本悠大(3年)だ。61分に交代出場のFW19岩中翔大(3年)、70分にFW9山下景司(3年)がそれぞれ得点したが、ともに2024csアシストは嶋本だった。

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▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会