先にける札幌大谷が成功したことで、藤井学園寒川(香川)のキッカーに無言のプレッシャーがのしかかる。無念にも左ポストを叩き、万事休す。PKスコアは12-11。この瞬間、長い戦いにピリオドが打たれた。西日はすっかりメインスタンドに隠れていた。
キャプテンのMF10笹修大(3年)からキャプテンマークを託されたGK1高路地琉葦(3年)は「相手キッカーの動揺を少しでも誘えたらと、自分なりにいろいろ駆け引きしました。相手の顔をジッと見ると目をそらす選手がいます。体を左右に揺らすことで、ける方向を惑わせられたらと思っていました」と、緊張状態が続くPK戦を振り返った。
4年ぶり4回目の出場となった札幌大谷に対し、寒川は初出場。前半はともに決め手を欠き、こう着した。
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会