かくして結果はオウンゴールながら、人とボールを同一視野に入れる部分での守備課題がある相手の虚をつく狙い通りの形で先制した上田西。さらに白尾秀人監督は38分、次なる手を打つ。「目がギラギラしていた」意気を買い、満を持して14藤江に変えFW11高橋亮雅(3年)を投入。その直後、再び歓喜が生まれた。
徳島市立がフィードのクリアが小さくなったところを前向きにさらったFW7松本は急加速で2人をかわし速く低い弾道のクロスを供給。その先にニアサイドで相手DFの前で足を伸ばしたのは……。先ほど入ったばかりのFW11高橋。「自分のゴールでチームで勝たせたい」切り札のファーストタッチがゴールマウスに転がり上田西が2-0として前半を折り返した。
後半、四国高校サッカー界の盟主としてもこのままでは終われない徳島市立は51分に、MF4山口の直接FKをFW10鈴木が頭で、57分には右サイドバック2藤川のオーバーラップからFW11岡がニアサイド頭で合わせるなど反撃を試みるが、上田西の身体を張ったディフェンスは崩れず。
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会