札幌大谷 vs 大津
「触っていないんです」と、試合後、野口自身が証言していたらしく、嶋本は苦笑を交えつつ「僕の得点ということで」と、公式記録を尊重しながらも控えめにアピール。いずれにしても先手を取ったことで、試合の流れをグッと引き寄せた事実に変わりないだろう。
攻撃の手を緩めない大津は、さらにリードを広げる。60分、右サイドをぶっちぎったMF11舛井悠悟(3年)からのグラウンダークロスを、ニアサイドに走り込んだ嶋本がワンタッチで仕留めた。
「少しずつ疲労感も出てきて、きつい時間帯でしたけど、ゴール前まで走ってよかったです。舛井がいいボールを出してくれました」(嶋本)
全力を尽くして大津に立ち向かった札幌大谷だが、2点のリードを許し、ショックの色は隠せない。それでも最後まで力を振り絞る。73分に交代出場したMF20中村哲爾(2年)がMF22岡拓希(2年)の縦パスを受け、そのまま持ち込み、一矢報いた。時計はすでにアディショナルタイムに突入。終了間際の80+4分のことだった。
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会