後半に入ってからもスコアが動かないまま試合が進んだが、25分には相手エリアの中央右寄りでパスを受けた秋保がスピードに乗ったドリブルで相手ゴール前に侵入。PA右から上げた低いクロスを反対サイドから飛び込んだMF11河村頼輝(2年)が頭で合わせた。このゴールが決勝点となり、京都橘が1-0で勝利した。

 京都橘は大会が新人戦として行なわれるようになってから初めての優勝。勝ち上がりの原動力として平が挙げるのはスタンドで声を出し続けたメンバー外の選手の存在で、「近畿大会が始まってから7人がずっと応援してくれていた。7人なのに何十人もいるからのような声量で黄連してくれたので非常に力になりました」と口にする。

 過去2回この大会を制した年はインターハイや選手権でも好結果を残せている縁起の良い大会でもある。「これでインターハイや選手権で結果を残せなかったら勿体ない。満足していたらこれ以上の成長はない。結果に満足せずに、これからもやっていきたい」。そう口にするのは平で今大会で得た課題と収穫を生かし、2025年度の躍進に繋げていく。

(文・写真=森田将義)

▽第77回近畿高等学校サッカー選手権大会
第77回近畿高等学校サッカー選手権大会