以降も履正社のペースで試合が進み、23分には玉山が見せた左での仕掛けは京都橘のDFにクリアされたが、こぼれ球を回収した三崎がシュート。45+2分には中央でのポストプレーを受けた玉山がカットインからゴールを狙ったが、平の好セーブに阻まれた。押し込まれながらも前がかりになった履正社の隙を突いて得点を狙うなど最後まで戦う姿勢を貫いた京都橘が2-1で勝利した。

 主力不在の戦いを強いられ、負けが続いた京都橘は「“アイツらがいないと勝てないんだ”という空気感があって、自分たちで暗示をかけていた」(米澤監督)。勝ち試合では平均して一人11km以上の走行距離を記録しているが、この数試合は9kmほど。「走力も含めて勝ちたい気持ちだと思っていた。走る、戦う、声を出すところは変えてはいけない部分。そこを変えずにこれまで以上にやろうと意識してくれた」と平が話した通り、この日はきっちり最後まで全員が走り切った結果つかんだ勝利だった。選手権予選まで残り1節。次の東海大大阪仰星戦も最後まで走って戦い、連勝を狙いに行く。

(文・写真=森田将義)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2025 関西1部
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