市立柏は後半25分に主将の大図侑(3年)が負傷退場。代わってアームバンドを巻いたのが身長170センチの利田だった。「手のひらと気持ちでセーブしました。キックにビルドアップに声出しが僕の長所。準決勝も自分が(点を)取られなければ負けないので、仲間を信じて戦いたい」と意気込んだ。

 就任3年目の市立柏・尾張尭映監督は「相手とのパワーバランスを考えて5バックにしましたが、その中でもボールをきちんと収めてチャレンジしようと伝えました」と粘り強く忠実な守りを貫き、攻撃力のある東京学館を封じたイレブンを褒めた。

 カテゴリーごとに担当するコーチがいるが、指導陣の結束と信頼関係は厚いそうだ。そろってCBを務めた鮎合紗禎と鷺昊太(ともに3年)はBチームから昇格したばかりで、いきなり大事な公式戦で起用した。「“大丈夫”と送ってくれたBチームのスタッフを信じていますから」と尾張監督は胸を張り、「あきらない、走り抜く、責任を持ってプレーする。そしてどんな相手に対しても引かない、下がらないというのがうちのポリシーです」と結んだ。    

(文・写真=河野正)

▽令和7年度関東高校サッカー大会千葉予選
令和7年度関東高校サッカー大会千葉予選