MF11中西康和(桐蔭学園)が追加点

 後半に入ると、その覚悟は一気にスコアに表れる。56分、再び右からの崩しでMF11中西康和が追加点。さらに58分、桐蔭のエースFW10瀬尾凌太が個人技で相手を振り切り、3点目を奪取。これで勝負ありかと思われたが、横浜創英も昨冬の選手権決勝、そして5月の関東大会準決勝の雪辱を胸に食い下がる。

 73分にFW11島崎廉の仕掛けからMF8塩澤示月がポストプレー、これを再び島崎が沈めて1点目。78分にはMF10鈴木快のゴールでついに1点差まで迫る。桐蔭に走る緊張。そのなかでも、「焦らないで、落ち着いて」とキャプテンのDF5横山優雅は声を出し続けた。

「前半からペースは握れていたけど、スリッピーで難しかった」と振り返る横山。だがその難しい状況でも、「焦らなかった」のは、日頃のプリンスリーグでの“強度”と“間合い”を、確かに身体に刻んできたからだ。

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▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)神奈川予選
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