一方の暁秀は、数的不利に加え、濡れたピッチと失点の重圧の中でなかなかリズムを取り戻せない。それでも、野村真司監督はピッチサイドに最後まで立ち続け、ずぶ濡れになりながらも声を枯らし、選手たちを鼓舞し続けた。その姿は、この試合の重要さが窺える印象的なシーンだった。
試合後、PKを外したキャプテンの鈴木は「やっぱり決めたかった。でも、チームの雰囲気はずっと良かったので問題なかった」と語り、その後のCKのアシストについては「絶対、今度は自分のキックでチームを助けたかった」と振り返った。北條も「最近点に絡めてなかったので、今回はチームに貢献できてよかった。まだまだ、自分たちのサッカーができていないから、次に向けて修正していきたい」と前を向く。
悪天候の中でも、ブレずに戦い抜いた科学技術。重く、冷たい雨に打たれながらも、彼らのプレーは熱かった。
(文・写真=西山和広)
▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選

