逆転ゴールを決めたMF8太田喜と同点ゴールを奪ったFW11村瀬弥空斗、

 その証明が、後半19分に訪れる。相手GKの中途半端なボール処理をFW11村瀬弥空斗が逃さずカット。ボールは無人のゴールへと吸い込まれた。ゴール後、村瀬はベンチ横のアップゾーンに駆け寄り、控え選手たちと飛び跳ね、歓喜の塊ができた。

 「自分ひとりのゴールじゃない。控えも、ベンチも、スタッフも。全員で押し込んだ一点です」

 そう語った村瀬の声は喜びで弾み、笑顔が弾けた。

 さらに後半30分。自陣でボールを奪った浜松南は、一直線のカウンターに転じる。ドリブルでDFを置き去りにしたMF8太田喜が右足で冷静に流し込み、逆転。ゴール後、彼もまたアップ中の仲間の元へ。そして輪の中心でモミクシャにされ、仰向けに倒れ込んだ。

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▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選