富士市立vs浜松南

 「最高でした」

 ピッチに横たわる背番号8には、目の前の曇り空が、この時は確かに青く眩しく見えていた。

 「彼らは自分たちの信じたスタイルで勝った。守備から入るけど、引くわけじゃない。アグレッシブに、前へ」

 指揮官の戦術と哲学は、2点目のカウンターに凝縮されていた。試合終了の笛と同時に、浜松南の選手たちは抱き合い、喜びを分かち合い、そしてすぐに整列に向かった。相手へのリスペクトを最後まで忘れなかった。

 キャプテンのMF9竹川咲久はこう語る。

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▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選