飯塚vs修徳

 インターハイ出場によって福島の地を訪れ、当時から変わらない姿、あるべき姿を取り戻そうとする姿を「大きく心が揺れ動く子たち」という今年の選手たちに感じ取ってほしかったという。サッカーができることに感謝する気持ちを抱く選手がいれば、最後まで頑張ろうと思う選手もいるかもしれない。試合前には「誰かの役に立ちたいという気持ちがこの街を復活させている」という話を中辻監督はしたという。そうした“誰かの役に立ちたい”という気持ちが出た試合だった。

 序盤は修徳が最終ラインからテンポよくボールを動かし、テクニカルなMF10舘美駿(2年)らによる仕掛けを引き出したが、思い通りに決定機まで持ち込めない。「インターハイの初戦で、全国も初めてなので試合の入りが堅くなるかなと思っていたのですが、入りは意外に良かった。ただ、時間が経つにつれてビビッてしまい、前ばかりになっていた」と振り返るのは舘美で、得点への焦りが出た結果、狙い通りのサッカーができなくなると前半16分には飯塚にチャンスが訪れる。

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▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)