それはなぜか。

 サレジオ学院の中田剛監督は「K4(神奈川県リーグ4部)での厳しい戦いのなか、培った経験が選手にあると思います」と話せば、裏付けるようにDF星野は「(0-1の)劣勢でも楽しむマインドで後半に臨めました。1点ビハインドはこれまで経験しているので、取り返せました」と戦いの経験が活きたといえる。

 一方、敗れた市立川崎。攻撃ではチャンスらしいチャンスは2ゴールを含め、3回ほどと脅威の決定力を見せ、守備ではGK1小林純也の果敢なセービングで何度もチームを救った。

 3失点中、1、2失点目はやや不運が重なっての失点。勝ってもおかしくないゲームだったと言える。目に留まるのはメンバー構成。スタメン11人中、8人が1年生という若いチーム。今後の伸びしろが期待できそうだ。

 70分間、選手を鼓舞し続けた市立川崎の柴山和樹監督は「選手はよくやってくれました。集中したプレーを継続し、プレーエリアをより前に出られるよう、チャレンジし、実践してくれました」とイレブンの頑張りをたたえた。

(文・写真=佐藤亮太)

▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選