小田原 vs 横浜瀬谷

　暑さ、失点、追いつかれた展開。何度も流れが傾く中でも、小田原の選手たちは声を止めなかった。キャプテン峰岸が試合後に語ったように、「絶対に追いつける。逆転できる」と信じ抜いた気持ちが、最後の勝利に結びついた。

　2ゴールの石井はブロック決勝に向けて誓う。「自分のゴールで勝ちたい」。その意志は、すでに形になり始めている。

　次戦は、ブロック決勝。インターハイ予選で敗れたあの場所で、再びチームは挑む。小田原が目指すのは、ただ“かつて”の伝統をなぞることではない。“今”を生きる彼ら自身の物語を、全力で描くことだ。

　小田原の新たな挑戦が今始まった。

（文・写真＝西山和広）