試合後、選手たちは「みんなが声をかけ合って集中を保てた」「暑い中でも勝ち切れて嬉しい」と口をそろえた。CKやセットプレーに込めた準備と意思、そして暑さに屈しない仲間への信頼が、この日の勝因だった。
「ちょっと昔のバルサみたいなサッカーはできないけれど、1本でも2本でもつなぐ意識があると違う」と語った小林監督。選手たちは、言葉以上のプレーでその想いを表現してみせた。
6月の陽射しが照りつける中、蹴らずに“繋いだ”山北。今大会初の逆転勝利は、彼らがこの夏、確かな一歩を踏み出した証でもある。
「次も勝って、2次予選に行って勝ち進みたいです」
瀬戸の言葉は、夏へと続くストーリーの序章だ。
(文・写真=西山和広)
▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選

