均衡が崩れたのは17分。ハーフウェーライン左でボールを持ったMF6菅井琥白(3年)が前方にスルーパスを入れると、エンドラインのギリギリでオンにした安田がゴール前にクロス。最後は芋縄が打点の高いヘディングで合わせて、興國が先制した。

 「前半はほぼほぼ狙い通りのゲームができていた」と六車監督が振り返った通り、1点取ってからも興國の勢いは止まらない。阪南大高が背後へのボールを警戒し、ラインを下げたら手前に空いたスペースを水野やMF10樺山文代志(3年)が使ってチャンスを演出。19分には後方からのパスを受けた水野が勢いのままドリブルで前進。バイタルエリアでは佐藤のワンツーからフリーでシュートを打ったが、追加点は奪えず前半を終えた。

 後半に入ってからは拮抗した展開が続いたが、時間のともに攻撃の切り札としてMF11三浦悠人(3年)を中心に阪南大高が攻撃に出た。後半18分にはPA手前でFKを獲得。ゴール前に入れたボールがこぼれたところをDF5河村駿(3年)が狙ったが、興國のDF陣が体を張ってシュートを打たせない。19分には左サイドで繋いだボールがゴール前に入り、FW9増野オスカル太陽(3年)が決定機を迎えたが、GK1岩瀬颯(3年)がファインセーブ。リバウンドを狙ったMF24辻村晟己(2年)のシュートも枠を捉えることができない。

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▽第104回全国高校サッカー選手権大阪予選
第104回全国高校サッカー選手権大阪予選