後半はMF6小城大和(3年)を中心にボールを動かし、MF8池口葵(3年)が右からクロスを上げるなど鹿児島実業が反撃の糸口を探ったが、守備陣が集中力を切らさず無失点を継続すると後半12分にはロングボールを前線に展開。佐野が競り勝ったボールを松田が拾ってドリブルを仕掛け、PA右からマイナスのボールをゴール前に送ると最後は伊藤が決めた。14分には佐野のスルーパスから松田がゴール前を抜け出し、4点目をマーク。
攻撃陣の活躍とともに守備陣の奮闘も光る試合内容で、大坪監督は「久しぶりに無失点で試合を終えて、彼らも凄く自信になったんじゃないかと思います」と口にした。初参加とは思えない勝ち上がりを披露し、今大会のサプライズとも言える存在になっている高知だが、躍進をここで終えるつもりはない。「1位を取って大会を終えたい」と話すのは横田で、藤枝東と対戦する準々決勝でも貪欲に白星を狙っている。
(文・写真=森田将義)

