前橋育英イレブン(写真=会田健司)

 そのまま40分が経過し、スコアレスのまま前半もアディショナルタイムに突入。このままハーフタイムに入るかと思われたが、それでも前橋育英はセットプレーから均衡を破った。40+1分、左CKを獲得すると瀧口の蹴った鋭いボールにニアに飛び込んだ柴野が頭で合わせゴールネットを揺らした。

 流れの中で可能性を感じさせるクロスを右サイドから入れていた瀧口。その瀧口の右足がここまで決定的なシーンを作れていなかった前橋育英に貴重な先制ゴールをもたらした。

 後半に入ると前橋育英が守備の強度を高めギアを上げた。51分には高い位置で猛チャージを仕掛けた平林がボールを奪い切ると、そのままゴールに向かう。惜しくもシュートは相手に当たって枠を捉えられなかったが、前半には見られなかった形で決定機を作り出した。

 58分には分厚い攻撃を展開し、流れた左クロスを拾った白井が縦に突破しマイナスのボールを送ると最後はゴール前でフリーになったFW17瀬間飛結(2年)が右足でフィニッシュ。このゲームで初めて完全に相手守備陣を崩したが、瀬間のシュートは惜しくも枠の上に外れてしまった。

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▽第104回全国高校サッカー選手権群馬予選
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