「ピッチが悪かったので競り合いや前への力を大切にした」と語る奈良は、信頼していた味方の逸らしから反応し、膝でネットを揺らした。

「雨でもチャンスを逃さない。それが今日のテーマでした」と振り返る。

 その後も押し続けた飛龍だったが、浜北西の粘り強い守備と自らの精度不足で、なかなか追加点を奪えない。それでも37分、MF10横山瑠杏の右CKの競り合いから相手DFのオウンゴールで2点目。さらに40+1分、再び横山の右からのCKをDF12田中悠希が頭で合わせて3点目。前半のうちに勝負を決定づけた。

「同じ形のボールが最初に来たときに感触があった。次は決められると思ってた」と田中。雨の中でも冷静に、狙いどおりの一撃だった。

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▽第104回全国高校サッカー選手権静岡予選
第104回全国高校サッカー選手権静岡予選