毎年決勝の舞台となるエコパスタジアムが改修工事のため、7年ぶりに決勝が行われたIAIスタジアム日本平は浜松開誠館にとって特別な場所だ。7年前、初優勝を果たしたこの舞台で再び全国への切符を掴んだ。青嶋監督は「1年ぐらい前からここでやるのはわかっていて、モチベーションはかなり高く準備できた」と明かす。水谷も「開誠館がアイスタで勝ったところを見て開誠館に入りたいと思った。しっかり自分もIAIスタジアムで勝利できて嬉しい」と感慨深げに語った。

 令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)ではベスト16で敗退。その悔しさをバネに「インターハイで負けて、次は選手権で絶対全国に出て自分たちの目標達成すると決めていた」と吉田が語るように強い決意で臨んだ大会だった。水谷は「過去の実績に甘えることなく、今年1年は特にチャレンジャー精神を忘れないで1日1日取り組んできた」と振り返り、「目標からブレないようにしっかり繋げていきたい」と国立競技場への決意を新たにした。執念の守備で死闘を制した浜松開誠館。全国の舞台では、攻撃面での課題を克服し、さらなる高みを目指す。

(文・写真=西山和広)

▽第104回全国高校サッカー選手権静岡予選
第104回全国高校サッカー選手権静岡予選