会心の勝利に主将のMF西川直樹(3年)が、「相手の試合を分析して繋いでくるのは分かっていたので、前からプレスをかけるトレーニングをしてきた」と狙い通りの展開を振り返ると、吉田亮監督も「先制点を先にとれたのは大きかった。待って待っての守備では駄目だなと思って、前からチャレンジしよう、そういうゲーム展開にしていこうと話をしてきたので、それを実行してくれたのが良かった」と、プラン通りに事を運んだ選手たちを褒めたたえた。

 県リーグでは奈良クラブユース、奈良育英と3つ巴の優勝争いを繰り広げているが、令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)奈良予選では初戦となった三回戦・奈良学園登美ヶ丘戦でまさかのPK負け。西川が「サッカーをするためにここに来たのに、初戦で負けて目標を見失った」と話す通り挫折を経験した。寮が荒れるなど問題もあったというが、ピッチ外の振る舞いが結果に繋がると話し合って、私生活から徹底的に態度を見直すと、自然と結果が上向いてきたという。

【次のページ】 準決勝 高田商 vs 山辺(5)

▽第104回全国高校サッカー選手権奈良予選
第104回全国高校サッカー選手権奈良予選