鹿島朝日vs 那覇西

 そして迎えた延長後半3分、均衡を破ったのは那覇西だった。具志堅が右サイドでボールを受けると、DFラインとGKの間を突くアーリークロスを供給。途中出場の上原文大郎が走り込み、ダイレクトで合わせてネットを揺らす。「練習通りの形。打てと言われていたので思い切り振った」と、2年の上原は笑顔を見せた。

 ついにリードを奪った那覇西はさらに延長後半終了間際、比嘉洸太郎のラストパスを受けた池根が冷静に流し込み、試合を決定づける。「焦って攻め急いでいた場面が多かったけれども、延長では落ち着いてプレーできた」と、池根は手応えを語った。

 延長戦で勝負を分けたのは、那覇西が日々取り組む砂浜トレーニングによる体力と精神力の差だった。具志堅は「どこの高校よりも強い気持ちを持っている自信がある」と胸を張り、運天監督も「最後まで足が止まらなかった。2年連続で全国に行ってこそ去年の経験が生きる」と連覇の意義を強調した。

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▽第104回全国高校サッカー選手権沖縄予選
第104回全国高校サッカー選手権沖縄予選