鹿児島実 vs 鹿児島城西

 鹿児島城西としては、決して満足の行く試合展開と言えない流れを変えたのは、新田祐輔監督の早い交代策だった。「守備の位置が低くて重かったので押し返そうと思って入れた」と語るように、前半のうちに攻撃的MF10別府拓眞(3年)を投入。これがチームのスイッチとなり、鹿児島城西は一気に前進のテンポを取り戻す。別府が2列目から抜け出す場面や、MF6重盛響輝(3年)から大石へのスルーパスでGKと1対1の決定機を作るなど、攻勢を強めていった。

 そして37分に試合は動く。鹿児島実のクリアボールを拾ったFW13寺田翔真(3年)が右サイドを突破しクロスを供給すると、中央でFW11境勇翔(2年)が頭で合わせて先制。「練習通りの形。我々の攻撃の形だった」と新田監督もほおを緩める見事な一撃でリードを奪った。

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▽第104回全国高校サッカー選手権鹿児島予選
第104回全国高校サッカー選手権鹿児島予選