後半に入ると、立ち上がりこそ中大杉並が攻め込むも、ハーフタイムに都立豊多摩・杉木監督から「とにかくこのまま失点しないように行きなさい」と送り出された都立豊多摩のプレスが徐々に機能し始めた。46分にDF6平本啓祐、49分にキャプテンのMF8野田麻陽がシュートを放つなど、都立豊多摩が積極性を見せ始める。そして52分、都立豊多摩は相手最終ラインからのパスミスをカットしたMF13安達景康が躊躇なく右足を振り抜きグラウンダーのシュート。キーパーが横っ飛びで弾くも、ボールはそのままネットを揺らし、都立豊多摩が待望の先制点を挙げた。先制ゴールを決めた安達は、杉木監督の「シュートは常に狙え、遠くからでも打てば入る」という言葉を意識して狙ったと語り、自身の新人戦初ゴールがチームを勢いづけた。しかし、その喜びも束の間、直後の54分、中大杉並は右からのクロスでゴール前が混戦となったルーズボールを、武井に右足ダイレクトで叩き込まれ、すぐさま同点に追いつかれた。その後も一進一退の攻防が続いたが、試合終了間際の79分、都立豊多摩は左サイドからのクロスが流れたところを、潰れ役となった味方のこぼれ球に反応したDF2古本光が、「利き足ではない左足だったがしっかりと枠を狙って思い切りよく振り切れた」シュートでゴールネットを揺らすと、これが決勝点となり、熱戦に終止符が打たれた。
▽令和7年度東京新人戦(新人選手権大会)
令和7年度東京新人戦(新人選手権大会)

