7日、T3リーグBブロック第6節、武蔵対都立日野台の一戦が私立武蔵グラウンドで行われた。人工芝のピッチに真夏の太陽の日差しが照りつける9時30分にいよいよキックオフ。
立ち上がり攻勢を強めたのは都立日野台。5節までを終えて2勝2敗1分け、勝ち点7。まだまだ分からない昇格争いに食い込むためにも今節でリーグ戦3勝目を目指す。4-4-2のフォーメーションで迎えた開始早々1分にいきなりのチャンス。ロングボールに抜け出した11番博田広樹がファーストシュート。電光石火の先制ゴールとはならなかったものの、早い時間に先制点をとって試合を優位に進めたい狙いが覗えた。
攻撃の中心はFW9番。力強いドリブルと、流動的な動きが目立った。左サイドに流れてプレーする機会が多く見られた試合序盤に対して、20分前後からは右サイドを主戦場としてプレー。チームとしてはサイド攻撃をストロングポイントとして仕掛けていくが、クロスの精度を欠く場面が多くゴールを奪えない状況が続いた。
給水タイムを挟んだ直後の24分には、右SB55番のクロスから18番がネットを揺らすがこれは惜しくもオフサイドの判定。さらに32分にも再び右SB55番のアーリークロスに対してゴール前競ったところ、47番が狙うが果敢な飛び出しを見せたGKの前に先制点とはならなかった。
何度もゴールに迫った前半20分から35分辺りの時間帯、攻撃の起点を担ったのは右サイド。SBの積極的な攻撃参加も効果的で、攻め込む場面が多いもののやや強引さが目立った。
一方守備に追われた武蔵のフォーメーションは4-4-2。まずは高い守備意識から速攻を狙う。前線を駆け回る都立日野台FW9番を捕まえ切れていない状態はやや気になったが、それでもクロスへの対応に落ち着きがあり、無失点で試合を進める。
武蔵の攻撃の核となるのはFW17番杉本悠樹。やや下がった1、5列目でのプレー機会が多く、ボールを受けサイドに展開。30分には、DFの背後を狙ったロングボールが相手のクリアミスを誘い、抜け出した杉本がシュート。一度は防がれたこぼれ球を自らもう一度狙うがゴール右へと外し、一瞬の隙を突いて生まれたビックチャンスをモノにすることができなかった。
しかし、前半の絶好機はこれくらい。リーグ戦はここまで1勝4敗。現在4連敗中でその4試合で奪ったゴールが“0”である状況を象徴するかのような展開の武蔵は、前半クロスの質に大きな課題が残った都立日野台とともに攻撃面で修正が求められる前半となった。