思い返せば、今年はキャプテンの西川が開幕当初からC大阪の練習やU-20日本代表の活動に参加していたため、チーム作りが難航。4バックでスタートするも、途中から3バックを導入するなど、メンバーもなかなか固められなかった。3枚で守って、両ウイングバックの攻撃力と最前線に陣取る西川の個を生かす。その戦い方が固まったのもインターハイの県予選中だった。
そうした逆境を跳ね除け、一戦ごとに逞しくなった桐光学園。「本当に準優勝で終わることは多々あって、それは監督も試合前に言っていましたし、準優勝はもういい。もう優勝しかないぞと。そういう意味では優勝できて安心できています」とは西川の言葉。昨年は後半のアディショナルタイムに同点に追い付かれ、延長戦で屈した。あれから1年。見事に勝ち切れるチームに生まれ変わり、チームの総合力で頂点に立った。彼らの成長を示す初優勝だったのは間違いない。
(文=松尾祐希)
▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)