DF松下総龍(明徳義塾/3年)写真=森田将義

DF松下総龍(明徳義塾/3年)
 本職はボランチだが、昨年から「身長は低いけどヘディングに強くて、声も出る」(小松晃監督)との理由で、センターバックにコンバート。長身FW相手にも果敢に空中戦に挑み、167cmとは思えない存在感を発揮できる選手だ。

 転向した当初は未経験のポジションに戸惑いもあったが、「後ろが安定すれば試合に勝てる」と前向きに取り組み、自らの物にしていった。小さくても競り勝てる理由は、「気持ち」の一点のみ。「小さくても競り勝てるんだという所をみんなに見て欲しい。他の小さい選手にプレーを見て貰って、『小さくてもCBはできるんだ』と思って欲しい」との想いで、彼を突き動かしてきたという。

 元々、ボランチ時代も粘り強い守備が売り。誰よりも頑張る気持ちは、スクールバスでの通学によって育まれたという。家から学校までは、まっすぐ行けば1時間ほどで着くが途中で生徒を乗せながら進むため、片道1時間45分ほどかかる。往復にすれば、3時間30分の工程を附属中学時代から6年間も続けてきた。「それだけの時間があれば、県外に行ける(笑)。最初はしんどかったけど、こんな大変なことは誰もしていない。通っているうちに、”絶対に負けない”という気持ちになっていった」。選手権ではより強力なアタッカーが待ち構えるが、苦しい状況を気持ちで乗り越え続けてきた松下なら、今回も活躍してくれるはずだ。

(文・写真=森田将義)