興国MF湯谷杏吏(4年)(写真=REIBOLA)

 鹿島アントラーズやセレッソ大阪で活躍した石神直哉氏(FC TIAMO枚方)が編集長を務めるREIBOLA(レイボーラ)より、Jスカウトも注目する次世代型選手名鑑REIBOLA EYEに登録されている選手の中から、注目選手をピックアップ!(協力=REIBOLA)

湯谷杏吏(ゆたにあずり) 興国高等学校3年生MF 前所属: サンフレッチェ広島Jr.ユース

 180cm/70kg、恵まれた体格から奏でる長短と緩急のあるテンポの良いパスで、試合のタクトを振る姿は、FCバルセロナのセルヒオ・ブスケツを彷彿させる。「高校卒業後プロになって、日本代表に入りワールドカップで優勝したい」自身の夢の為にも、高校サッカー選手権での全国制覇を狙う。興国高等学校3年、湯谷杏吏。

 広島県広島市出身。2歳上の兄の影響で幼稚園からサッカーを始める。とにかくサッカーを楽しんでいた幼少時代は、小学1年からサンフレッチェ広島下部組織のスクールに入り、小学2年でサンフレッチェ広島ジュニアのセレクションに合格。小学3年からサンフレッチェ広島ジュニアに入団する。父がよく連れて行ってくれた、サンフレッチェ広島の試合を見て、いつか自分もあの舞台に立ってプレーしたいと思い始める。小学6年時の全日本少年サッカー大会では得点を量産するなど、サンフレッチェ広島ジュニアユースの3次セレクションも順調に合格しジュニアユースに上がる。

 ジュニアユースに上がってからは、中学2年でユースチームの公式戦に出場するなど期待もされるが、「メンタルの部分で成長できた」と言うように、ケガをしてしまい、復帰後もその焦りなどから、なかなか自分のプレーが出来ずに、ユースへ昇格することができなく悔し思いをした。高校は両親が大阪出身ということもあり、大阪の高校への進学を考えた時に興国のサッカースタイルが自分に合っていると考え、興国高等学校に進学する。「興国はみんな個人スキルが高く、上手いやつがいっぱいいたから、ワクワクの方が大きかった」高校でライバル達と日々競い合いながら自身のスタイルを確立。高校最後の年、自身の夢の為にもパスで攻撃のタクトを振り、名門興国を全国制覇へと導く。

(text by Hideo Tanaka)