青森山田DF中山竜之介(写真=矢島公彦)

 例年の高校サッカー選手権大会と同じく、今大会でも来年度以降、注目を浴びそうな下級生が数多く現れたれた。3大会ぶりのタイトルを掴んだ青森山田で目を見張ったのは、DF中山竜之介(2年)。本職はボランチながらも、大会直前に怪我で離脱したDF大戸太陽(3年)に代わって右SBに入ると、堅実な守備対応で堅守を支えた。途中出場がメインながらも、59分で4得点を奪ったFW小湊絆(2年)の活躍も忘れはいけない。怪我で欠場したDF多久島良紀(2年)と共に、絶対王者を担う存在になりそうだ。

 準優勝の大津では、191cmのFW小林俊瑛(2年)が存在感を放った。サイズと動き出しを備えた本格派として注目されてきたが、ゴールへの貪欲さとポストプレーの安定感が増し、相手にとってより怖い選手へと成長。ジョーカー役からスタメンへと成長したMF田原瑠衣(2年)も持ち前のテクニックを活かしたドリブルだけでなく、守備での献身さも高まった。大津らしいスケールの大きさを持つMF碇明日麻(1年)含め、来年度は主役として注目されるだろう。

 ベスト4に残った関東一ではサイズとゴール前の嗅覚に優れたFW本間凜(2年)、高川学園では動き出しの質が光ったFW梅田彪翔(2年)という2人のストライカーが印象的だった。全国大会からの抜擢に応えた高川学園のDF岡楓大(2年)含め、両チームにはこれからが楽しみな選手が多かった。

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▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権