京都橘FW宮地陸翔(写真=森田将義)

 本命不在の様相を呈しているのが、Dゾーンで好チームが揃っており、どこが勝ち上がっても不思議ではない。中でも注目カードは、富山第一(富山)と京都橘(京都)のカードだ。現役時代、CBとして国立を経験している加納靖典監督による新体制となった富山第一は、主将のMF多賀滉人(3年)を中心に以前よりポゼッションの色合いを強めている。左SBのDF大居優汰(3年)、FW稲垣禅太郎(3年)といった個が光るタレントがいるのも強みだ。インターハイはPK戦で敗れたが4強の日大藤沢と前線を繰り広げるなど力はある。

 対する京都橘は3年ぶりの選手権。「2年間(出場が)空いたら選手は誰も全国を知らないので、初出場のつもりで挑まないといけない。全国を知っているスタッフも僕しかいない」と米澤一成監督は口にする。全国大会での経験はないが、機動力のあるFW西川桂太(3年)、宮地陸翔(2年)の2トップを中心にMF松本海音(3年)、DF池戸柊宇(3年)とタレントは揃う。リスタートからの得点を含め、力強さもあり、上位候補の一つだ。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権