名古屋イレブン(写真=小室功)

 快進撃を続けている進学校の前に立ちはだかるのは、5回の優勝を誇る伝統校・市立船橋だ。伝統の堅守を武器に春先から前評判が高かったチームは今大会も粘り強い守備と、今大会屈指のストライカー・FW郡司璃来(3年/清水入団内定)を中心とする攻撃力を生かして順当に勝ち上がってきた。高川学園(山口)との初戦では郡司が爆発。いきなりハットトリックを達成するなど、4-1の快勝で2回戦に駒を進めた。続く帝京長岡との一戦は接戦となり、来季からU-18高円宮杯プレミアリーグに参戦する強豪校に対して1点を先行したものの、終盤に同点に追い付かれて勝負の行方はPK戦に。敗戦の危機に瀕したが、新たなヒーローが現れる。2年生GKのギマラエス・ニコラスだ。フィリピンの世代別代表歴を持つ守護神が2つのPKを止めて勝利に貢献した。3回戦では本来の姿を取り戻し、星稜(石川)を4-1で撃破。ボランチの主将・太田隼剛(3年)を中心に手堅く試合を運んで12年ぶりの日本一まであと2勝とした。

 順当に行けば、実力は市立船橋が一枚上手。しかし、名古屋は一戦ごとに自信を深めており、簡単には崩れない。新鋭と伝統校の大一番から目が離せない。

 浦和駒場スタジアムの第2試合で激突するのは昌平(埼玉)と青森山田(青森山田)の両雄だ。互いにU-18高円宮杯プレミアリーグEASTに籍を置き、優勝候補の一角に挙げられている。今季のリーグ戦では青森山田が1勝1分としているが、実力は伯仲。どちらが勝っても不思議ではなく、準々決勝の4カードで最も注目を集めるのは間違いないだろう。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
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