昌平が神村学園を下し優勝

 昌平の初優勝で終えた今年のインターハイは高校サッカーの進化を感じる大会となった。ファイナルを戦った昌平と神村学園の両校は技術、判断を生かしたテクニカルなサッカーが代名詞だが、福島の地で見せた戦いぶりは“上手い”の一言だけでは語れない。

【フォトギャラリー】神村学園 vs 昌平

 大会前のフェスティバルで神村学園の主将を務めるFW14名和田我空(3年)はこんな言葉を口にしていた。「神村学園は、練習で走っているの?とよく聞かれるので世間のイメージを変えたい。試合で足元を見せながら、走りの部分を出せたら今年は日本一に近付けると思っている。今年はフィジカル的に去年一昨年とは違うぐらいやっている。筋トレだけでなく、走りもえげつないぐらいやっているので、自信に変えていきたい」。

 「無失点を目指してやろうとは思っていない。もちろん目指すべきなのですが、失点しないように失点しないようにとやっているチームではない」。有村圭一郎監督の言葉通り、これまでは“打ち合ってナンボ”のチームであるが故に接戦での勝負弱さが見え隠れしていたが、インターハイで見せた姿は全く違う。上手さのプラスアルファとして身に付けてきた走力、筋力を生かしたプレーで一人ひとりが1対1や競り合いの局地戦でタフに戦う。

【次のページ】 2024年度のインターハイは高校サッカーの進化を感じる大会(2)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)