左から鈴木雅人監督、DF遠藤聖主将Ⓒ日本テレビ

ーー決勝戦では延長戦で全国切符をつかみましたが、そういったチームの底力はどのように感じていますか?

鈴木監督:今年の子どもたちはよく粘り強く頑張れる子たちでしたし、トレーニングをしていても手ごたえを感じていました。休校明けの公式戦はリーグ戦(県リーグ)しかありませんでしたが、そこも含めて現時点で県内で負けていないので、大きな夢を持って選手権出場と共に、上まで目指したいと……ひそかに思っています(笑)。

遠藤:今年のチームは先ほど言ったように意識が高い選手が多いので、僕から発信しなくても、他の選手たちがミーティングをしようとすることで自分たちを振り返り「どこがダメだった。どこがよかった」などを冷静に分析してきた結果が積み重なって選手権に出場できたと思います。

ーー鹿島学園サッカー部出身では上田綺世選手(J1鹿島アントラーズFW・日本代表・U-23日本代表)がブレイクしていますが、そこは刺激になっていますか?

遠藤:そうですね。上田さんはA代表の中にも入っているし、僕らにとっても身近ですぐ近くにいる中ですごい選手、自分たちの夢になっていることは「自分たちもできる」という気持ちになれるので本当にありがたいです。

ーー鹿島アントラーズというと球際に強いサッカーですが、そういった鹿島のDNAは意識されていますか?

遠藤:もちろん球際の部分は意識していますが、今年は一年間ポゼッションサッカーに取り組んでいたので、強さを兼ね備えつつパスを回せるようにしたいです。

ーーチーム力を引き上げる上で夏までボランチだったエゼ・トベチク選手をFWとした影響が大きかったと聞いていますが、改めて彼をコンバートさせた理由とポゼッションサッカーを組み立てる上での効果について聞かせてください。

鈴木監督:彼は身体が大きいと同時に繊細なボールタッチができるので、中盤でもよかったのですが、身体がメキメキと成長して……。入学時には身体も小さかったのに、今も身体が大きくなっていて、身体が張れるようにもなった。さらに技術もあるし起点にもなれるので「ここがこの子の成長のためにも潜在能力を発揮できるポジションかもしれない」ということで、FWにコンバートして使い続けてきました。茨城県大会では中盤でのパスやドリブルもあったと思いますが、ゴールへの意識も生まれてきて(4試合連続)成長著しいというところです。

遠藤:エゼ・トベチクが前線に入り、起点が前にできたことでパスやプレーの幅が全体的に広がった感じを受けています。

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