DF遠藤聖主将Ⓒ日本テレビ

ーー各都道府県の決勝映像が全て出ている中、エゼ選手が激しいマークを受けることも間違いなくあると思います。その中での対策はどのように考えていますか?

遠藤:自分たちのやることはどの相手でも一緒だと思うので、エゼにマークが付いても他の選手で点が取れるようにこの1ヶ月半でロングスローの他にも違うバリエーション、プレーの幅を作って全国に臨んでいきます。

ーー初戦のさいたま市駒場スタジアムはかつて第84回高校サッカー選手権でベスト8入りした際。佐々木竜太選手(元鹿島アントラーズなど)が躍動した鹿島学園にとっても相性のいいスタジアムという印象がありますが、監督の印象は?

鈴木監督:僕にとっても駒場スタジアムは好きなスタジアムなので、そこで試合ができることに感謝しながら。あとは主将の遠藤が言ったように相手が分析する中でも考えて対応できるようになってくれているので、残り1ヶ月半で私はヒントを与えつつチームづくりができたらと思っています。

ーー残り1ヶ月半でチームとして熟成させたいことはありますか?

遠藤:まずは守備の部分で0に抑える。自分たちが失点するパターンは一瞬のスキなので、そこをもう一度統一した意識を持って水漏れを防ぐこと。あとは茨城県大会では流れからのゴールが少なかったので、サイド攻撃、さらにセットプレーでも取れるようにトレーニングしていきたいと思います。

ーー監督はそんなキャプテンのことをどのように見ていますか?

鈴木監督:サイズもあって人間的にもしっかりした選手なので、ゲームの中で監督として指示をしながら自分たちの中で修正したり、相手を見ながら考えてサッカーをしてくれたら助かるなと思っています。

ーー繰り返しになりますが、チームとしての持ち味や目標、そこに到達するために必要なことを

遠藤:今年のチームは身長が高い選手が多いので、サイドからのクロスやセットプレーが増えれば全国でも点が取れると考えています。今年のチーム目標は「過去の最高成績である全国ベスト4(第87回大会選手権)を超える」なので、そこを目指したいです。そのためにまずは守備を見直して無失点でいけるようにして、攻撃ではワンチャンスをモノにできるように残り1ヶ月半取り組んでいきたいです。

ーーエゼ・トベチク選手については先ほど触れて頂きましたが、鹿島学園のサッカーで「ここをお客さんに見てほしい。ここで鹿島学園のサッカーを楽しんでほしい」という点があれば、教えてください。

鈴木監督 主将の遠藤は身体も大きくヘディングも強いので全国でも通用するレベルだと思います。あとはセットプレーや(右SB荒木駿介・3年)のロングスローで点を取る部分。ただ、高校サッカー自体がそういうはやりにはなっていますが、この映像をウチが提携しているビジャレアル(スペイン)に送ったら「もっとよりよい指導をしなさい」怒られてしまいそうです(苦笑)。確かにセットプレーは大きな武器なんですが、選手権は勝ちを求めながらよりよいサッカーをできるように残り1ヶ月半でしていきたいです。

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