大阪産業大学 安里晃一監督(写真提供=大阪産業大学サッカー部)

ーー昨シーズンはプロ選手も誕生しましたが、その2選手はどんな選手でしたか?

 去年の4年生はキャプテンを筆頭に真ん中の軸の選手が人間としてもプレイヤーとしてもしっかりしていました。アルビレックス新潟シンガポールに入ったMF出津真哉(鹿島アントラーズユース)は勝っていても負けていても最後までチームの為に戦った結果、得点王を取りました。彼自身は鹿島ユースから入ってきて守備的な選手だったんですが、自分と同じボランチなので「プロに行くためには前に行く力が必要だよ!」とアドバイスをしたら意識が変わって、Jの練習でも評価してもらえるようになりました。

 大分トリニータに入ったGK濱田太郎(初芝橋本)に関しても、うちは2部のチームなので中々見てもらえる環境ではなかったので、プロは厳しいと思っていたんですが、セレッソさんがGKが足りないという事で1度呼んでくれて、それをきっかけにJの選手の質の高いシュートを受けたりプロの世界を体感したことで、彼の中で"このままではあかん"という意識が生まれた結果、チームに対しても意識を変えるようにやってくれましたし、本人も取り組む姿勢が変わって努力をしたことで、本人にもチームにもいい結果になったと思います。

 第3回に続く。

 (文=会田健司)