大阪産業大学 安里晃一監督
【第2回】関西学生リーグ2部で優勝を果たし、今期は1部に復帰を果たす大阪産業大。その大阪産業大OBでもあり、コーチとして戻ってきて、現在は監督を務める安里晃一監督。その安里監督に指導者になったきっかけや大学サッカーなどについてのお話を伺った。
ーーフットサルもやられていたと伺ったんですが?
今もやっています。そのやっている理由として、僕は指導者として経験がある訳でもないので、選手目線の立ち位置でやれる年齢までは多少はやりたいなと思っていて、外から見ているコーチングだけではなくて、たまに選手と混ざってプレーしてみたり、同じ目線で見れることでアドバイスが出来たり、選手たちも聞き入れてくれているので、喋るだけではなくてボールを蹴ってコミュニケーションをとることでいい関係も作れるんじゃないかと思って今もフットサルを続けています。
ーーフットサルはサッカーとは違う戦術があったりしますが、フットサルから取り入れているものもありますか?
僕自身攻撃が好きなので、アタッキングサードの部分で"縦パスを入れてFWが背負ったところに2列目が飛び出す"なんかでもフットサルのサインプレーが活かせたり、フットサルはコートが狭い中で5対5でやるゲームなので、ポジションニングでスペースを空けたり、ボールを運んだり、そういった狭い局面の中でタイミングを合わせる事だったり、人を見てやることが凄く大事なので、そういったところはサッカーにも取り入れてやっています。
ーー昨シーズンは見事に2部リーグで優勝を果たして1部昇格を決めましたが、振り返ってみるとどんなシーズンでしたか?
シーズンの始まるところで、コロナの影響で活動が出来なくなってしまって、活動が再開して2週間目でリーグに参加しました。初戦が衝撃的で、相手は関西福祉大さんで、最終的に2位で1部に上がったチームなんですけど、向こうは4節で僕らは初戦という中で、全くゲーム感がない事もあって1-6で負けてしまったんです。僕もみんなも「まさか昇格争いする相手に。こんなはずじゃないやろ」と。その後も3戦して2分け1敗で9位スタートとなってしまいました。
コロナのストレスもあってもがいている中で、「このままではまずい」ということで、1回選手と向き合って、他人事じゃなくてみんなが苦しんでいる世の中で、「もっと一つになろう!ボール一つをみんなで繋いで、ゴールを目指して行くのがうちのスタイルやぞ!」と再確認したことで、選手の取り組む姿勢も変わってチームが一つになった結果、そこから12連勝したんですよ。その中で、自分自身も指導者として頑固だった部分があったと思うし、もっと競争意識を選手に持たせてあげる事で、練習でもゲームでも選手のモチベーションを上げる事ができたのかな思いました。選手が乗ったことでチームも明るくなりましたし、選手を乗せるっていう事が大事だって事を改めて感じました。