中部大学サッカー部・堀尾郷介監督(写真提供=中部大学サッカー部)

 1964年に中部工業大学として創設された中部大学。現在、東海学生サッカーリーグ1部に所属するサッカー部は1967年に創部され、翌1968年に東海大学サッカー連盟に加盟した。以後は主に東海大学サッカーリーグの1部、2部に所属。同大学サッカー部OBでもある北辻耕司氏が2006年からコーチや監督として指導を始め、2020年には、名古屋グランパスエイトのトップチームでデータ分析コーチをつとめていた堀尾郷介氏がヘッドコーチに就任した。そして2021年には堀尾氏が監督に就任し、監督であった北辻耕司氏が総監督に就任する体制へと移行。1部定着、さらには上位進出を目指す中部大学の堀尾郷介監督に、中部大学のセールスポイントなどについて話をうかがった。

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ーー新チームの中心として期待している選手などはいますでしょうか?

 全員に期待しています.その中であえて挙げるとしたら、新3年生のFW馬着琳太郎でしょうか。彼などはもともといろいろな事ができる選手なのですが、味方の選手のちょっとしたミスだったりや、自分の中で上手く行かないと感情的になってしまうなどがあったのですが、その辺のコントロールができるようになってきました。感情的になってしまうのも、“勝ちたい”とか“上手くなりたい”という意識が強かったからなのですが、今ではいろいろと本人の中で整理されてきたので、今年はおもしろい存在になってくれると思っています。

ーー指導者としてターニングポイントとなったゲームなどはありますでしょうか?

 特に無いですね。自分の中では練習試合であろうと大きな大会の決勝であろうと、試合に大小が無いので。とにかく目の前の試合を勝つためにどうするかということを常に考えていたので。主にデータ分析を担当していてそういう立ち位置だったからということもあると思いますが、それは小さな頃から変わっていません。

ーー指導したり一緒にプレーしたりした中で印象に残っている選手などはいますでしょうか?

 元名古屋グランパスのジョーですかね。あれだけの実績を持ちながらJリーグでプレーして、風間監督が要求することも柔軟に受け入れて。それをすぐに実践できるのはやっぱりすごいと思いましたし、そういう選手が上手い選手というかいい選手なんだなと改めて思いました。

 自分の大学時代にも、全国の強豪からすごい選手が集まってきたんですけれども、結局「高校時代はこうだった」とか、過去のしがらみから抜け出せなくて試合に上手く絡めなかった選手も数多く見てきましたし。プライドを貫き通すことは大切なことだと思うんですけれども、貫き通さなくてもいい部分まで意地を張ってしまうのは良くないなと。そういう意味でもジョーはプロでした。

 あとは玉田圭司選手ですね。玉田選手は自分が上手くなるためにいろいろとやってみようというか、トライする選手でした。小さい頃から見ていた選手が、自分の話を聞いてくれたり。そういう部分があれだけ長くプロとして活躍できた理由の1つなのかもしれないと感じました。

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