習志野イレブン(写真=多田哲平)
習志野は令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選の準々決勝で敬愛学園を破り、4強入りを果たした。
24分にMF中屋天吾(3年)のゴールで先制後は、26分と32分にいずれもCKから2点を追加。前半だけで3点のリードを得ると、後半の終了間際にPKで1点を返されるも、3-1で見事に勝利を収めた。
際立っていたのは、前線からの流動的なハイプレスだ。後方から丁寧にビルドアップをする敬愛学園に対し、プレータイムを与えないよう素早く囲い込み、パスコースを限定していくと、中盤でボールを奪ってからは鋭いショートカウンターを繰り出していった。
チームを率いる金子大助監督は以下のように振り返る。
「敬愛学園さんはテクニックがあって、後ろから組み立ててくるのは分かっていました。なので、全体的に押し上げて前からプレスをかけていこうと事前に言っていました。相手は上手いので前では取れないかもしれないけど、次のボランチのところで狙っていこうと。
そのファーストディフェンダーとセカンドディフェンダーの関係性を意識して、後ろから押し上げてコンパクトフィールドを形成しながら追い込んでいこうと、それが功を奏したのかなと思います」
そうして相手に主導権を与えず前半のうちに3ゴールを奪えたのは、なにより大きかった。精神的な余裕を持って戦えたからだ。
「スコアだけ見ると3点取れました。良い時間帯に先制点が取れて、その後もセットプレーから2点立て続けに取れた。前の試合と比べると少し楽な展開になりましたね」
敬愛学園戦の勝利には、苦戦を強いられた2回戦の千葉敬愛戦(5月1日)の反省が活きたのだという。1回戦で柏南を4-0で下したものの、2回戦の千葉敬愛戦では1-1のままPK戦(5-4)にもつれ込む接戦だった。
「もちろん敬愛学園さんとの試合も苦労したところはあります。全体を通して一戦一戦、楽に戦える試合はないです。でも今日の結果を見ると、前回の苦しんだ分が活きたのかなと。練習からだけじゃなくて、普段の学校生活から、引き締め直してしっかりやろうと。特別なことはしていませんが、淡々と一喜一憂せずにやっていこうと、そういうことを選手たちには伝えました」
▽令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選
令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選