桃山学院の堀佳津之監督

　5月22日、令和4年度全国高校サッカーインターハイ（総体）大阪予選中央トーナメント1回戦が行われ、桃山学院は桜宮と対戦。前半からゴールを重ねた桃山学院が桜宮に7-1で大勝した。

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　「"止める、蹴る、運ぶ"の2年目なので」

　試合後、桃山学院を率いる堀佳津之監督の第一声だ。

　「キック＆ラッシュの時代もありましたし、サイドからクロスボール一辺倒の時代もありましたし、色んな時代を経てこの子達が武器に出来るものを作っていけたらと、今は一生懸命やっているところです」

　桃山学院が昨年から取り組んできた内容が詰まった試合だった。

　序盤こそ激しい肉弾戦となったが、"止める、蹴る、運ぶ"そして"相手の逆を突く"を突き詰めてきた桃山学院は逆を突くプレーの連続で相手のプレスを掻い潜りペースを握ると、先制ゴールを決めた事で選手たちはより自信を持ってプレーするようになった。

　8番MF下代康生はシュート3本すべてを決めてハットトリック。1トップに入った長身17番FW松岡大起が懐の深さを生かしボールを収め起点となると、松本が持ち前のテクニックでゲームメイク。9番MF石井陽大は切れ味鋭いドリブルでチャンスを作りゴールも奪った。

　堀監督は「公立の雄である桜宮高校さんの堅い守備があったので、相手をしっかり見て、相手の逆を取って自信を持ってやるというのがこのチームの特徴なので、それが少しでも表現できて良かったです」と難敵相手に大勝した試合を満足そうに振り返った。

　さらに「ボールをしっかり静止させて、相手が来たら叩きますし、狭いか広いかで判断するというところに挑戦しています。失点しそうなシーンもあるんですが、自信を持って正対させてボールをさらけ出すという部分。この子たちの自信と合わせる作業をしているんですが、それがしっかり合えばゴール前のスペースの無いところでも崩しながら中央突破を狙える。本質的なサッカーの楽しみを共有できたらと思っています。それと勝つという事は別かもしれないんですが、その中でもこだわっていけたらと思っています」と続けた。