県予選で3位の成績を残した東洋大牛久(写真=古部亮)

 5月末に行われた関東大会で、指揮官は「駒澤大学高等学校に負けてしまったのですが、筑波大学さんや、出場していた強豪高校さんと練習試合をやらせてもらって、その経験がチームの意識を一段階変えてくれました」とチームの変化を感じたという。そうした強豪校との試合で得た自信が東洋大牛久の成長につながっているのだろう。

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 チームの風通しの良さも垣間見ることができた。「昨年は3バックの3-5-2で行っていたが、選手からもっと流動的にやりたいと意見があり、選手のやりたいことを吸い上げて、整理していき4バックの4-3-3の布陣に変更した」そうだ。

 そして丸山監督にとって保護者の方のサポートも欠かせないものになっている。「保護者の方が毎試合すべてビデオを撮ってくれて、その夜にはユーチューブで映像をいただけていています。その映像を昼休みに選手が集まって観ながら毎日ミーティングしています」と保護者の方がビデオ撮影や差し入れなどの協力をしてくれている。「保護者の協力なくして、ここまではこれなかった」と選手・指導者だけでなく、みんなで戦っているという雰囲気に、指揮官は感謝を忘れない。

 今大会では明秀日立から「理想の形」で点を取れた瞬間、「夢を見ているようで、素晴らしい時間でした」と語った丸山監督。もちろん野望もある。「茨城県は2強(鹿島学園と明秀日立)といわれていて、壁も大きい。だけど自分たちにしか出来ないサッカーで割って入っていきたいですね。そのためにまずは県リーグ1部昇格と選手権でのベスト4以上を目標」と次なるステップを明確にし、選手、保護者、スタッフが一体となってこの夏も成長し戦っていくだろう。

(文・写真=古部亮)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)茨城予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)茨城予選