セレッソ大阪U-18は見事に日本一に輝いた(写真=多田哲平)

 2009年度以来3度目の優勝はクラブにとって、今までとは少し意味合いが異なるモノだろう。

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 8月3日、第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の決勝が行われ、セレッソ大阪U-18横浜F・マリノスユースを延長戦の末3-1で下して日本一に輝いた。

 思い返せば、今から1年前。C大阪U-18はもがき苦しんでいた。名古屋などで指揮をとった風間八宏氏が20年12月にスポーツクラブ技術委員長に就任し、新たなスタイルの構築がスタート。名古屋などでともに戦った島岡健太U-18監督を中心にサッカーに対する考え方を見直し、“止める”“蹴る”“目を揃える”などを徹底させていく。

 そうした新たなスタイルが浸透するまでに時間がかかるモノ。そのため、昨季はU-18高円宮杯プレミアリーグWESTで開幕5連敗を喫し、未勝利のまま挑んだクラブユース選手権も3連敗でグループステージ敗退。思うようにいかず、勝利から見放されてしまう。だが、島岡監督に焦りはなかったという。昨夏の同大会で話を聞いた際も「ブレずにやっていく」と話していた。その信念の背景にあったのが、Jリーグでの体験だ。

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▽第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会