攻守において存在感を放った(写真=矢島公彦)

 そう好調ぶりを話す高橋。昨年の選手権予選は腰の痛みを押して出場したものの、決勝では堀越に2-4で競り負け、全国切符を掴み損ねた。それだけに今大会に懸ける想いは一層強かった。

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 だからチームを勝利に導いた時には嬉しさと同時に安堵が込み上げてきたという。

 「(ゴールを決めた時は)興奮しすぎて覚えていないんですけど、とにかくめちゃくちゃ嬉しかったです。3年間1回も(全国に)出られていなかったので、ホッとする気持ちが強かったです」

 悲願の選手権出場を喜ぶ高橋だが、当然慢心はない。見据えるのは、さらに先だ。

 「全国優勝を目標にやってきている。自分たちのスタイルをピッチ内で表現できるように日々練習していますし、ビビらず自信を持ってやりたいです。自分たちよりも格上のチームが全国大会にはいますけど、とにかく勝つ。内容が大事と言いますが、僕は結果がすべてだと思っているので、そのうえで内容も伴ったゲームができるように頑張りたいと思います」

 非凡な得点センスを研ぎ澄ます國學院久我山の”昇り龍”は、全国で旋風を巻き起こす覚悟だ。

(文=多田哲平、写真=矢島公彦)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選