こうした数字の変遷を見ると、参加数が増加した22年度から高体連が勢力を広げている印象ではある。しかし実力でも”逆転現象”が起きているわけではない。過去5大会(2017年から)でEASTとWESTの各上位3チームはほぼJアカデミーが占めているのだ。高体連勢としてコンスタントにトップ3に割り込んでいるのは、2019年にファイナルを制した青森山田くらい。しかし、そんな青森山田も昨年はついに4位となった。

 もっとも今年は数多く参加している高体連が上位に進出する可能性は高い。どちらが上が良いということはないが、高体連vsJアカデミーという視点で見るのもひとつの楽しみ方であり、それぞれのプライドを懸けた戦いが繰り広げられるのは高円宮杯の魅力である。新年度もハイレベルな戦いに期待したい。

 なお2023年シーズンは4月1、2日に開幕。「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2023 ファイナル」は12月10日に埼玉県で開催の予定だ。

(文=多田哲平)