松村道彦浦和高OB会副会長(写真=河野正)
40年に浦和中学が第22回全国中等学校蹴球大会関東予選決勝で、埼玉師範学校を破って初の全国大会出場を果たした。学制改革により名称が変わった第27回大会に菅野さんのチームが参陣すると、ここから浦和高校に黄金期が到来。第30回大会の初優勝を皮切りに33、34回大会と3度の高校日本一に輝く。そうして浦和西、浦和市立、浦和南が続き、全国高校選手権は“浦和勢”だけで11度も優勝したのだ。
30回大会で頂点に立った陣容は国民体育大会、関東大会、全国高校選手権を制し、史上初の3冠を獲得したほか、年間52連勝の偉業を達成した伝説のチームでもある。
浅見俊雄、倉持守三郎(ともに高校4期)、藤井泰光(同7期)の3氏は、70~80年代に国際審判員として各国で笛を吹いた。浅見氏はJリーグ審判委員長や初代国立科学スポーツセンター長などを歴任。
高校13期の犬飼基昭さんは、Jリーグ浦和レッズの社長や日本サッカー協会第11代会長という要職に就き、村井満さん(同30期)もJリーグ第5代チェアマンを務めるなど、サッカー部OBの出世栄達は枚挙にいとまがない。J3FC今治の渡辺隆正コーチ(同48期)は、浦和に在籍した元Jリーガーだ。