神奈川・等々力会場のカードは。第1試合は2回戦をいずれも1-1からのPK戦で勝ち上がった明秀日立(茨城)vs近江(滋賀)。明秀日立は「4-3-3」。近江は「3-5-2」のシステムを基本線とするが、システム上で生じるギャップの優位性をどちらが先に握れるか、第2試合の神村学園(鹿児島)vs神戸弘陵(兵庫)は、2回戦で技術力がある前橋育英(群馬)に対し、ハイプレスで最適解を導き出した神戸弘陵が、高校生離れの強度・経験値を持つ神村学園にさらなるカードを用意しているかが試合のポイントだ。

 そして東京・駒沢会場では第1試合で佐賀東(佐賀)と富山第一(富山)、第2試合で明桜(秋田)と堀越(東京B)とが対戦。2回戦で帝京大可児(岐阜)相手にシュート5本で3点を奪った佐賀東、京都橘(京都)との大会初戦ではシュート6本で2点を奪った富山第一はいずれも堅守速攻型。仕掛ける勇気をどちらが持つかが、試合の趨勢を決めることになる。また、名護(沖縄)との初戦では後半2点を奪って出場6度目にして待望の選手権初勝利をマークした明桜は、スコアレスでPK戦に突入した2回戦・初芝橋本(和歌山)戦ではPKキッカー8人全員がゴールに沈めた堀越に対し、攻守のバランスを保ちながら80分間で決めきる力を見せたいところだ。

▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権