アメリカの大学の監督・コーチ

 「日本人は規則正しく、ハードワークできる選手が多い」とモンロー大学のフィリップ・クラコーチ。モンロー大学には約120人の選手がおり、うち日本人選手は7、8人在籍している。ただ、この大学は2年制。そのため4年制大学への編入でチームを去る選手が多いとのこと。そのためか、この1カ月、日本のほか、メキシコ、イタリアなど5か国に直接、足を運び、スカウト活動を行う多忙ぶりだ。

 今回のトライアウトでは各大学の監督・コーチが直接、選手にプレゼンテーションが行われたが、その際、クラ・コーチのエピソードが印象的だった。

 なぜなら、クラ・コーチは今後、彼ら選手が目指す、その道筋をたどってきたからだ。

 ポーランド生まれのクラ・コーチはプロを目指し、18歳のとき、アメリカ・フィラデルフィアに渡り、2年制の大学に入学した。当時はまったく英語が話せず、「しばらくはYesとNoで会話を切り抜けた」という。その後、4年制大学に編入し、卒業。母国ポーランドに戻って、念願のプロとなった。

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▽第15回男子トライアウト
第15回男子トライアウト