帝京は守備ラインでゆったりと回しながら次への展開をうかがっていたが、効果的なチェンジサイドや壁パスなど敵の守備を切り裂く工夫がやや足りず、スピードアップする時機も逸していた印象だ。

 「ボールを持てる時間もありましたが、全員が広い視野で(状況を)見られたら、もう少しスムーズにできたのかもしれません。天然芝のピッチにも慣れていなかった」と砂押は振り返る。

 前半18分に逆襲・速攻から失点したが、追加タイムにFW土屋裕豊(3年)がFKを直接ねじ込んで追い付き、延長戦突入と思われた後半のアディショナルタイムに後半開始から投入されたMF杉岡侑樹(2年)が、相手陣営のゴールライン手前で敵ボールを奪取。角度のない右からニアサイドに決勝点を蹴り込んだ。

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▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選