結果としては無得点に終わったが、「特徴のある選手ばかりの中でもアイデアや考えていることは出せた」と口にした通り、プレーの持ち味を出せた試合となった。

 昨年からの成長を感じたのはコミュニケーション面だ。昨年の8月には広島県で行なわれたバルコムカップに挑むU-17日本代表にメンバー入り。随所で特徴を発揮し、U-18広島県高校選抜との試合ではゴールも奪ったが、満足できない自分がいたという。「もっともっと自分を出せたと思うし、もっとインパクトを残せたと思う。あの中でも圧倒的な結果や誰が見ても違うなと思わせるプレーができたはず。あの大会では自分はまだまだだと思わされました」。

 個性的な選手が揃う中で自分の色を出すためにはまずはプレーをチームメイトに知ってもらわないといけない。バルコムカップを終えてからは自分が持っているアイデアや特徴をピッチで表現するだけでなく、言語化するようになった。やりたいことが周囲に伝われば生かしてもらう機会も増える。「以前よりも自分が何をしたいのか、どう考えているのか分かってくれる部分が多くなったので、伝えるようになって良かった」。そう振り返るように自分の色を出せる機会は増えており、トップチームに練習参加した際も先輩たちに話しかけるなど、自らアクションを起こせたという。

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▽第40回静岡県ヤングサッカーフェスティバル
第40回静岡県ヤングサッカーフェスティバル